ユークロマチンとヘテロクロマチンの違いのゴロ、覚え方

ロクロで凝集

ロクロ:ヘテロクロマチン
で凝集:凝集度が高い
※ヘテロクロマチンは、凝集度が高く、ユークロマチンより密度が高い。

ユークロマチンとヘテロクロマチンとは

凝集したクロマチンはその凝集度により、ユークロマチンとヘテロクロマチンに大別される。

ユークロマチンは凝集度が低い。遺伝子発現が活発で、遺伝子領域の割合が高い。 ヘテロクロマチンは凝集度が高い。この状態では遺伝子発現が抑制されており、セントロメアやテロメアなど非遺伝子領域の割合が高い。

クロマチンの演習問題

染色体の構造について、誤っている文はどれか。
① H2A、H2B、H3、H4のヒストン各2分子からなる8量体にDNAが巻きついたヌクレオソーム構造がみられる。
② ヘテロクロマチンは、ユークロマチンより密度が低い。
③ ヘテロクロマチンには、セントロメアやテロメア領域が多く含まれる。
④ ヒストンのアセチル化は、ヒストンとDNAの親和性を低下させる。
⑤ ヒストンのアセチル化は、遺伝子発現を活性化する。

答え:② ヘテロクロマチンは、ユークロマチンより密度が低い。 

染色体の構造問題の解説

染色体の構造

間期の染色体は、クロマチンが凝集した構造である。 細胞分裂期ではさらに折りたたまれ、染色体はX字状の構造となる。

クロマチン

クロマチンは、ヌクレオソームが折りたたまれて構成された直径約30nmの繊維である。 ヌクレオソームとは、塩基性タンパク質であるヒストンがDNAに巻き付いた構造をいう。

ヒストンのメチル化とアセチル化

ヒストンは、アルギニンやリシンなど塩基性アミノ酸に富む塩基性タンパク質である。
ヒストンのアミノ酸残基の修飾は、クロマチンの凝集と遺伝子発現に関与していると考えられている。 アセチル化修飾はヒストンとDNAの親和性を低下させる。

メチル化修飾は遺伝子発現においてさまざまな作用をもつが、特徴的な作用として遺伝子発現の不活性化およびヘテロクロマチンの生成がある。 この点ではメチル化とアセチル化は拮抗する関係にある。

ヒストン分子種

ヒストンにはH1, H2A, H2B, H3, H4の5つの分子種が存在する。 H2A、H2B、H3、H4は、それぞれ2分子で8量体を構成する。DNAはヒストン8量体に巻きついている。

H1はDNAのリンカー部位(ヒストンに巻き付いていない部位)に結合し、ヌクレオソームの折りたたみに関与している。

 

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