第101回薬剤師国家試験の合格率は約80%!得点率を比較し分析した

第101回薬剤師国家試験の感想を検索すると、「易しかった」「合格率は確実に上がる」など色んな情報が飛び交っている。そこで、今後注目されるのは合格率である。そんな中、薬ゼミの総評動画を良く聞いていると、下記のような発言がみられた。

あくまでもこの時点ですけど、81%くらいは合格者がでるのではないかと予想されます。
薬ゼミ 第101回薬剤師国家試験 総評動画(8:15〜)

薬ゼミの第101回薬剤師国家試験総評動画では、難易度はやけに易しかったという言葉が耳についたが、いったいそれは「何と比べて」易しかったのだろうか?

難易度を分析するため、予備校各社の総評動画や厚労省の資料を調査し、第97回〜第101回薬剤師国家試験の得点率、60%以上の正答率の問題数を分析してみた。

第101回薬剤師国家試験の得点率を回数別で比較し合格率を推測

薬ゼミの総評動画は、第99回や第100回薬剤師国家試験との比較が多く、6年制が受け始めた第97回薬剤師国家試験からの全体的な比較にはなっていなかった。

そこで、薬ゼミとメディセレの第101回薬剤師国家試験の速報得点率を利用し、合格率を推測することとした。

第101回薬剤師国家試験は第98回と同程度の難易度、合格率か?

まずは薬ゼミの回数別平均総合得点率、合格率の比較からみていこう。第97回薬剤師国家試験の得点率情報が見つからず空白になっている。(随時追加する)

薬剤師国家試験、第97回〜第101回の得点率比較

全4回の薬剤師国家試験の各出題形式や総合得点を比べると、第101回薬剤師国家試験は第98回薬剤師国家試験と良く似ている事がわかる。

次にメディセレの回数別の速報値得点率を第97回〜第101回薬剤師国家試験で比較した。

メディセレ速報値使用、薬剤師国家試験、第97回〜第101回の得点率比較

メディセレの自己採点システムが出した速報値の総合得点率は、薬ゼミよりも1%高くなったが、こちらも第101回薬剤師国家試験は第98回薬剤師国家試験と良く似ている事がわかる。

これらの結果から、あくまで推測だが合格率は第98回並の80%ほどになるのではないか?と考えられる。(合格基準が例年通りであれば)

正答率が高い問題数の比較し、難易度を分析し合格率を推測

次に難易度から分析するため、正答率が「60%以上」と「70%以上」の問題数を比較した。

薬剤師国家試験、70%以上の正答率がある問題数の回数別比較

すると、第101回薬剤師国家試験は「90%以上の正答率の問題数」と「60%〜70%の正答率の問題数」が多いことが分かった。また、全体として60%以上の正答率の問題数は第98回薬剤師国家試験と250問と同じであった。

第101回薬剤師国家試験は第98回と同等の合格率、難易度

これまでの比較をまとめる、最初の薬ゼミ総評動画で語られていた、「81%くらいの合格者」というのも分析をした結果頷けた。また、第101回薬剤師国家試験は「易しかった」というのは、「第99回や第100回と比較すると易しかった」という意味ではないかと考えられた。

ただ、第101回薬剤師国家試験では合格基準が変更され、65%以上の得点率と相対基準の2つが適応されることになる。そのため、厚労省の合格率の発表をもってこの仮説を検証したい。

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