第102回薬剤師国家試験の感想を検索したりTwitterでのコメントをみると、「101回より難しかった」「必須は簡単だが、理論の生物や治療は難しかった」など色んな情報が飛び交っている。そこで、今後注目されるのは合格率である。そんな中、各予備校が第102回薬剤師国家試験の自己採点システムを使用して得点率を公開している。
問題を見ても第101回と比べて難易度が下がったことは分かったが、6年制国家試験が始まった時と比べてどれくらいの難易度で、合格率はどれくらいになるのだろうか?
難易度を分析するため、予備校各社の総評動画や厚労省の資料を調査し、第97回〜第101回薬剤師国家試験の得点率、60%以上の正答率の問題数を分析してみた。
(※2017年2月27日20:30時点の情報を元に作成しています)
第102回薬剤師国家試験の得点率を回数別で比較し合格率を推測
薬ゼミの総評動画で第100回や第101回薬剤師国家試験との比較が多く、6年制が受け始めた第97回薬剤師国家試験からの全体的な比較にはなっていなかった。
そこで、薬ゼミとメディセレの第101回薬剤師国家試験の速報得点率を利用し、合格率を推測することとした。
第102回薬剤師国家試験の合格率は、第100回と第101回の中間の難易度か?
まずは薬ゼミの回数別平均総合得点率、合格率の比較からみていこう。薬ゼミ総評動画では、昨日の自己採点システムの人数データ(5000人)を使っているため、現時点での8200人データを使用した。また、第97回薬剤師国家試験の得点率情報が見つからず空白になっている。(随時追加する)
全5回の薬剤師国家試験の必須・理論・実践の総合得点を比べると、第101回薬剤師国家試験の合計得点よりは難しく、第99,100回薬剤師国家試験より優しいことがわかる。
次にメディセレの回数別の速報値得点率を第97回〜第102回薬剤師国家試験で比較した。
メディセレの自己採点システムが出した速報値の総合得点率は、薬ゼミとほぼ同じになった。こちらも第101回薬剤師国家試験の合計得点よりは難しく、第99,100回薬剤師国家試験より優しいことがわかる。
これらの結果から、あくまで推測だが合格率は、100回と101回の中間である約70%ほどになるのではないか?と考えられる。(合格基準が例年通りであれば)
正答率が高い問題数の比較し、難易度を分析し合格率を推測
次に難易度から分析するため、薬ゼミとメディセレの正答率が「60%以上」と「70%以上」の問題数を比較した。
正答率が60%以上の問題数を見ても、102回薬剤師国家試験は中間難易度だとわかる。
第102回薬剤師国家試験は、バランスの良い問題が多い試験だった
総評動画にある得点分布をみるとわかるように、第101回薬剤師国家試験では90%以上の正答率の問題がすごく多い試験でした。しかし、第102回薬剤師国家試験では、60%以上で満遍なく問題数が設定されていました。薬ゼミの木暮学長も「バランスとすれば、すごく良い問題だったのかなと思います」と動画で話しています。
動画ではさらに、「自己採点システムでは足切りに引っかかっている人はまだ1人いない」と話していました。そのため、これまでの基準通り65%以上の得点率を取れていれば合格するだろうと予測されます。
しかし、第101回薬剤師国家試験では合格基準が変更され、65%以上の得点率と相対基準の2つが適応されることになります。そのため、厚労省の合格率の発表をもってこの仮説を検証したいと思います。
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